暮らしと生きる力に関する全国調査

「暮らしと生きる力に関する全国調査」に関する情報公開サイトです

この調査は(独)日本学術振興会科学研究費補助金制度によって助成を受け実施されています。質問紙調査は実施委託先の(株)日本リサーチセンターにより実施されました。

本調査の企画は研究者6名からなる調査企画委員会(代表:放送大学 戸ヶ里泰典)による検討のもとで進められ、現在分析作業に取り組んでいます。

このウェブサイトでは皆様に向けて、調査概要や進捗をご報告して参ります。

調査の主な内容については以下をご覧下さい。

調査の目的調査をお願いしている方についてこの調査への協力と方法について調査における個人情報保護方針研究者による個人情報保護方針調査企画委員会関連リンク

「暮らしと生きる力に関する全国調査」ご協力のお礼

このたびは私どもが企画いたしました「暮らしと生きる力に関する全国調査」にご協力を賜りまして、誠にありがとうございました。

今回の調査ではおかげをもちまして、3月2日までに2067名の皆様よりご回答を頂くことができました。

今後は頂きました貴重なデータを元に引き続き研究者グループにて分析作業を行なって参ります。

分析結果につきましては、今回残念ながらご協力を見送られた皆様も含めて、広く国民の皆様に情報提供すべく、本ウェブサイトで報告していきます。

また、国内外の学術集会や学術雑誌にて順次報告して参りますが、その旨に着きましても本サイトにて報告していきます。

引き続きおつきあいを賜りたくよろしくお願い申し上げます。

 

暮らしと生きる力に関する全国調査がはじまりました

 「暮らしと生きる力に関する全国調査」調査票が郵送配布されました。対象となった皆様におかれましては同封の依頼書にお示ししました調査の趣旨をお汲み取り頂きどうぞご協力お願い申し上げます。

 このウェブサイトでは皆様に向けて、この調査の目的や意義、方法、個人情報保護方針について順次公開して参ります。また2014年6月ごろより、順次集計結果について報告して参ります。それぞれの内容については以下のリンクをご覧下さい。

 

1.調査の目的・方法について

2.個人情報の保護について

3.調査票の項目について

 

 なお調査実施委託にあたっては競争入札を実施のうえ決定しており、決定した業務委託先である(株)日本リサーチセンターと研究者側は密に連絡を取り合って実施しております。

 調査票の回答や提出方法等で不明のことがありましたら

(株)日本リサーチセンター専用フリーダイヤル

     0120-107-705

(受付時間 :平日 10:00~17:00)

までお問い合わせください。

調査の目的

 近年のわが国では様々な災害に見舞われたほか、経済的な閉塞感も続いており、きわめてストレスが多い時代となっています。こうしたなか、人々に「生きる力」の必要性が言われるようになって参りました。「生きる力」は今日様々な定義がされていますが、学術的には、様々な困難を首尾よく乗り越えるだけでなく、そうした経験を自己の糧にすることができる力として概念化され、とくに保健・医療・福祉系の領域で注目を集めています。 

 本調査は、この生きる力に光をあて、日本国民における性、年齢、地理別の生きる力の分布、人々の生育歴や社会経済的な状態、健康状態と、生きる力との関係を明らかにするための、はじめての全国規模の学術調査になります。さらには、欧米諸国で実施された同様の調査結果との比較から、わが国における生きる力の特徴を浮き彫りにすることも目的としています

問2で聞いている内容について

問2で聞いているのは?

問2の項目群は「首尾一貫感覚」と呼ばれる感覚をとるものです。今回の調査の大きなテーマとなっている「生きる力」に関する問いになっています。

この「首尾一貫感覚」について簡単にご紹介します。

首尾一貫感覚とは?

首尾一貫感覚とは、イスラエルの健康社会学者であるアーロン・アントノフスキーによって1980年代に提唱された感覚です。

この感覚は、その人の世の中に対する向き合い方や姿勢を表しています。どのような特徴の姿勢かというと、「世の中は安定していて先行きもみえると思えること」と、「何かあってもだれか/何かに助けてもらえる、何とかなると思えること」と、「生きていくうえで出会う出来事にはすべて意味があって、この先出会うことも挑戦と思えること」の3つの特徴から成り立つものです。

アントノフスキーによると、この感覚が強い人は、ストレスに強い人であると言われています。

首尾一貫感覚が強いと良いのか?

首尾一貫感覚が強ければ良いのかどうか、という点についてはまだ良くわかっていないことが多いです。健康的である人が多いとか、病気にかかっている人が少ないとか、いくつか研究では明らかになっています。しかし、確かに一定の高さがある方が良いのですが、高すぎても問題があるのではないかとも指摘されています。

回答にあたってはあまり深読みせずに、思ったままをお答え下さい。

なぜこのような聞き方に?

問2は他の問いと違って、左右に言葉があって、真ん中に数字があり、左の言葉にあてはまる場合は1に○、右の言葉にあてはまる場合は7に○、1でも7でもない場合は気持ちを表す数字に○という方法で回答します。

この問2は全世界共通でこのような回答方法となっています。答えにくいのですが、共通しないと比較ができないためこのような方式で聞かせて頂きました。どうかご理解ご協力をお願い申し上げます。

首尾一貫感覚について良く知りたい方に

首尾一貫感覚(SOC)については、私どもの研究メンバーよりいくつか本を出しています。もしご興味がおありの方はご覧になって頂ければと思います。

卒論を書いている大学生、あるいは修士論文を書いている大学院生向けのレベルの内容ですので少し難しいかもしれません。 

ストレス対処能力SOC

ストレス対処能力SOC

 

 

思春期のストレス対処力SOC―親子・追跡調査と提言

思春期のストレス対処力SOC―親子・追跡調査と提言

 

 

アントノフスキーによる首尾一貫感覚を紹介した本の和訳書です。少し難しいと思います。 

健康の謎を解く―ストレス対処と健康保持のメカニズム

健康の謎を解く―ストレス対処と健康保持のメカニズム

 

 

わかりにくい問題について

調査票の各問いのうち、何の項目かわかりにくいと思われる項目についておおまかに説明します。

問2 (1)~(14)と問3(A)~(C)

「首尾一貫感覚(sense of coherence)」と呼ばれている感覚に関する問いです。この感覚が高いことは「生きる力」が強いといえますが、かならずしも高すぎることが良いというわけではありません。

問4 (A)~(G)

「統御感(sense of mastery)」と呼ばれている感覚に関する問いです。この感覚が強いことも「生きる力」が強いといえます。

問8 (A)~(H)

社会的支援の量の多さに関する問いです。常に支援をあてにできる状態なのか、そうでないのかを把握するものです。

問23 (A)~(F)

心の健康に関する問いです。うつ傾向や不安傾向など精神的な症状が強いと低い値になりますが、必ずしもうつ病や不安神経症などを診断できる項目ではありません。

問29 (A)~(E)

健康に関する情報の読み書き能力(health literacy)に関する問いです。

 

 

本調査・研究における個人情報の保護について

調査会社における個人情報保護の取り組み

 「暮らしと生きる力に関する全国調査」は、研究者6名からなる企画委員会からの委託の元で(株)日本リサーチセンター(調査会社)によって調査実施が行なわれています。各市区町村のご協力の元で無作為抽出させていただき、研究対象となった皆様の個人情報(住所・氏名)については、(株)日本リサーチセンターのみが厳重に管理しており、研究者側には一切知らされない仕組みにしております。日本リサーチセンターにおける個人情報保護については、次のURLで公開されていますのでご参照下さい。

 日本リサーチセンター個人情報保護方針 http://www.nrc.co.jp/privacy/

個人情報に関する調査会社と研究者の関係

調査会社(日本リサーチセンター)側と研究者側(調査企画委員)との間でやりとりされるのは調査票(アンケート)とその記載データのみで、会社側が調査依頼の際に使用した個人情報は研究者側には一切知らされません。また、研究者側も調査会社側に個人情報の提示を求めることは一切ありません。